腹黒王子に囚われて
 
「やっ……」
「お前だって、そのつもりだったんだろ」
「ちがっ……」
「今さら純情ぶんなよ」


あたしを押さえつける上沢先輩の腕は、とてもじゃないけど女のあたしにはピクリとも動かせなくて
そのまま強引に口づけられる。

嫌だと必死に抵抗しているのに
その行為が止まることはなく、割って侵入してくる舌。


その間にも、シャツの上から荒々しく胸も揉まれた。


「や、めてくださいっ……」
「いいじゃん。
 俺とヤれてラッキーとかも思ってるでしょ?」
「やだぁっ……」


上沢先輩は
もうみんなの知っている彼ではなかった。


あたしの言葉なんか一切聞かず
次々と剥ぎ取っていく制服。


初めてされるその行為に、感じるとかそんな余裕なんかなくて
ただただ嫌悪を抱きながら続かれた。


「お、もしかして初めて?」

「…っ」


肯定するように、涙を浮かべて上沢先輩を見上げる。

だけど上沢先輩はニヤリと笑うと、



「そりゃ、ラッキー」



と言って

あたしの初めてを奪った。
 
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