腹黒王子に囚われて
「怖かったら止めて」
「……うん…」
ベッドの上で、向い合せに座る二人。
瑛太はまた優しくキスをし、あたしの後頭部を抑えると、そっとベッドへ押し倒した。
ドキンドキンと、自分でも分かるくらい心臓が波打っていて
拓先輩にされたときとは違う感覚があたしを襲った。
一つずつ、シャツのボタンが外されていき
次第に露わになっていく体。
上から瑛太が見下ろしていると思うと、不安と恥ずかしさでいっぱいになった。
「瑛太……」
「怖い?」
「怖いんじゃなくて……
あたし、汚くない……?」
何度も抱かれてしまった体。
好きでもない人に開いてしまった体。
相手が瑛太じゃなければ、こんな不安なんて感じないのかもしれない。
だけど好きな人にみられると思うと、急激に不安があたしを襲って……
「ぁっ……」
そんな不安をかき消すように、
瑛太があたしの胸元へキスを落とした。