腹黒王子に囚われて
 
「……違う…。
 瑛太は遊びなんかじゃない」


それを言われて、ようやく何も言えずにいた口が開いた。


自分のことを何か言われるのは構わないけど
瑛太のことを言われるのはやっぱり我慢がきかない。

あたしはキッと睨みあげると、拓先輩に負けずに言葉を続けた。



「瑛太はあなたとは違う。

 瑛太はちゃんとあたしをっ……」



「好きだよ」



「………え…?」




突然の言葉。

一瞬、今何を言われたのか分からなくて
続けようと思っていた言葉を忘れた。
 
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