腹黒王子に囚われて
 
「あ……おはよう。
 飯田さんと……」

「あ、小林です!小林美咲!!
 葵とは高校入学当初から、親友やらせてもらってます!!」

「そう。
 よろしくね。新條瑛太です」



と、にこりと微笑む新條に
美咲も目は完全にハートになってて……。



「美咲……
 あたし先に……」

「小林さん、
 ちょっと葵ちゃん、借りていい?」

「どうぞどうぞ!!」

「あ……」



一歩先を歩こうとした瞬間、掴まれた腕。


あたしの行動は、一歩遅かった。
 
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