腹黒王子に囚われて
 
あんなにも嫌悪を感じていた行為が
こんなにも体と心に快楽を与えて、


もっともっとと、自らも瑛太を求めてた。



体だけなんかじゃない。

心も……
髪の毛一本すらも愛おしい。


「葵……」


上から見下ろす瑛太は
ゾクッとするほど色っぽい。

ぽたりと汗がしたたり落ちて
あたしを求めるその腕が愛おしい。



「瑛太……

 好きだよ」


「ッ……んなこと言うの反則っ……」



いつもの余裕な瑛太の顔が歪んで
求める動きが速度を増す。




「葵っ……

 好きだから。本当に……誰よりも」



その言葉に、にこっと微笑み
瑛太の首に腕を回した。



もう……

分かってるよ。
 
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