腹黒王子に囚われて
4章 嘘恋の始まり
「やっぱりあの二人って付き合ってるんだねー」
「悔しいけど……絵になりすぎるっ」
なんて言葉が、
あたしと瑛太が帰るたびに飛び交い、
女子ってつくづく暇だな、なんて思っていた。
ま、すぐにそんな話もなくなるだろうけど。
そんな甘いことを考えてて……
というか、たいして気になってなくて……。
(面倒なこととか一切なくす)
と言ってたから、
毎日瑛太と駅まで帰ることだけを目をつむって、学校生活を送っていた。
けど……
「いきなりどういうつもり?」
と、あたしの前にいる女子たちは、いったいなんなんだろう……。