腹黒王子に囚われて
4章 嘘恋の始まり
 
「やっぱりあの二人って付き合ってるんだねー」
「悔しいけど……絵になりすぎるっ」


なんて言葉が、
あたしと瑛太が帰るたびに飛び交い、
女子ってつくづく暇だな、なんて思っていた。


ま、すぐにそんな話もなくなるだろうけど。


そんな甘いことを考えてて……
というか、たいして気になってなくて……。



(面倒なこととか一切なくす)



と言ってたから、
毎日瑛太と駅まで帰ることだけを目をつむって、学校生活を送っていた。



けど……





「いきなりどういうつもり?」





と、あたしの前にいる女子たちは、いったいなんなんだろう……。
 
< 34 / 257 >

この作品をシェア

pagetop