腹黒王子に囚われて
「今のキス、どうでもいいキスでカウントされた?」
何それ……。
そんな質問……。
キスなんて、どうってことない。
誰にされようと…
どんなキスをされようと……
だけど、
確かに感じる、胸の奥でドキドキと高鳴る鼓動。
「……思って、ないよ……」
「ならよかった」
あたしの返事を聞いて、
嬉しそうに微笑む瑛太。
それを見て、また胸の奥がきゅっとなった。
「じゃあ、もっとしたい」
再び口付けられる唇。
「…っ」
その日の夜、
あたしと瑛太は、何十回ものキスを重ねた。