ラッキーセブン部 【番外編】
笠森 栄編
靴下が…乾かない。やはり、逃亡しない方が良かったのかな?いや、でも、もうここまで来ちゃったからインターホンを押すしかない。
しかし、俺はインターホンを押す事に躊躇していた。クリスマスに人の家に何の連絡もなしに行くっていうのはちょっと…どうかと今、思ったからだ。
…連絡すれば良いのか。
プルルプルル
『栄かっ!ちょっと、俺の家に今すぐ来てくれないかっ!』
「もう、家の前なんだけど…どうしたの?」
『そ、そうか。じゃあ、今、ドアを開けてやるよ!』
電話に出た正弥は、なぜか焦っていた。何か、あったのかな。
ガチャ
ドアはすぐに開いて正弥が出てきた。
「よく来た。早く入れ」
「正弥、一人なの?」
「妹がいる…」
「え、じゃあ、帰るよ」
「待て。ケーキがあるんだが、一人で食えないんだ」
そう言いながら、俺の背中を押してキッチンに追いやった。
「あ、お兄ちゃ…。お友達?」
「初めまして。栄です」
「あ、初めまして。麻弥です」
この子が正弥の妹か。どうしてだろう、全く似てない…。
「俺は母さん似なんだよ…。それより、このケーキ食べろ」
正弥は小分けにされたケーキを皿に乗せて俺の前に置いた。
「これ、もしかして、麻弥ちゃんが作ったの?」
「うん。食べて!」
すごいな…見た目が綺麗だ。市販のかと思った。でも、手とかにクリームが付いてるから作ったものだとすぐに分かった。
「いただきます」
俺は一口食べた。
その時、なぜ正弥が焦っていたのか玄関で気付くべきだと俺は思った。口に入れた瞬間、この世の物とは思えない味わいが口の中で広がった。まずい…まず過ぎる。どういう事だ、見た目はこんなに綺麗なのに…。
「どうだ?美味いか?」
正弥は相変わらず焦った声で、俺に問いかけてきた。正弥はまだ食べてないから分からないのか…?
「うまいよ…。正弥も食べろよ」
「俺は…遠慮しとく。そうだ。ちょっと飲み物買いに行ってくる。栄も行くぞ」
「いってらっしゃーい」
俺と正弥は外に出て息を静かにはいた。外は寒いな…。
「って、そうじゃないよ!何だよ、あのケー…ふがっ!」
「黙れ。まだ、ドアの前なんだから、麻弥に聞こえるだろ」
「…じゃ、じゃあ、そこのコンビニまで歩こう…」
か、家庭には家庭の事情があるよな。何か、違う気がするけど。
しかし、俺はインターホンを押す事に躊躇していた。クリスマスに人の家に何の連絡もなしに行くっていうのはちょっと…どうかと今、思ったからだ。
…連絡すれば良いのか。
プルルプルル
『栄かっ!ちょっと、俺の家に今すぐ来てくれないかっ!』
「もう、家の前なんだけど…どうしたの?」
『そ、そうか。じゃあ、今、ドアを開けてやるよ!』
電話に出た正弥は、なぜか焦っていた。何か、あったのかな。
ガチャ
ドアはすぐに開いて正弥が出てきた。
「よく来た。早く入れ」
「正弥、一人なの?」
「妹がいる…」
「え、じゃあ、帰るよ」
「待て。ケーキがあるんだが、一人で食えないんだ」
そう言いながら、俺の背中を押してキッチンに追いやった。
「あ、お兄ちゃ…。お友達?」
「初めまして。栄です」
「あ、初めまして。麻弥です」
この子が正弥の妹か。どうしてだろう、全く似てない…。
「俺は母さん似なんだよ…。それより、このケーキ食べろ」
正弥は小分けにされたケーキを皿に乗せて俺の前に置いた。
「これ、もしかして、麻弥ちゃんが作ったの?」
「うん。食べて!」
すごいな…見た目が綺麗だ。市販のかと思った。でも、手とかにクリームが付いてるから作ったものだとすぐに分かった。
「いただきます」
俺は一口食べた。
その時、なぜ正弥が焦っていたのか玄関で気付くべきだと俺は思った。口に入れた瞬間、この世の物とは思えない味わいが口の中で広がった。まずい…まず過ぎる。どういう事だ、見た目はこんなに綺麗なのに…。
「どうだ?美味いか?」
正弥は相変わらず焦った声で、俺に問いかけてきた。正弥はまだ食べてないから分からないのか…?
「うまいよ…。正弥も食べろよ」
「俺は…遠慮しとく。そうだ。ちょっと飲み物買いに行ってくる。栄も行くぞ」
「いってらっしゃーい」
俺と正弥は外に出て息を静かにはいた。外は寒いな…。
「って、そうじゃないよ!何だよ、あのケー…ふがっ!」
「黙れ。まだ、ドアの前なんだから、麻弥に聞こえるだろ」
「…じゃ、じゃあ、そこのコンビニまで歩こう…」
か、家庭には家庭の事情があるよな。何か、違う気がするけど。