世界を分かつ
トランジスタ
波の往来は、絶え間なく。
元の波形は、二度となく。
音の奏は、悠久に。
しかし、そのほとんどを、人は覚えない。
足元まで辿り着いたもの。
前の波に押し返されたもの。
私の目の前には、一つの貝骸。
邪険に蹴ってしまうには、儚すぎて。
愛おしくて。
…悲しくて。
元の波形は、二度となく。
音の奏は、悠久に。
しかし、そのほとんどを、人は覚えない。
足元まで辿り着いたもの。
前の波に押し返されたもの。
私の目の前には、一つの貝骸。
邪険に蹴ってしまうには、儚すぎて。
愛おしくて。
…悲しくて。