涙雨[ナミダアメ]
波打ち際ではしゃいだり、多分雫ちゃんよりはしゃいでた気がする。




さすがに疲れた俺は
パラソルの下に寝そべった。



雫ちゃんは、何故か
砂のお城を作るんだって
砂遊びをしはじめた。




「ほら見て~!!
あと少しで完成だよ~」


「プハハハッッ!」


「何で笑ってんの~?
真剣に作ってるんですけど~」


口をとんがらかして
拗ねる雫ちゃん。



拗ねた顔、可愛いな。



「一番はしゃいでんの
雫ちゃんかもね。」



「そ、そんなことないし!」



「子供みた~い!」



「あ~もういい!」


からかった俺に、
砂の団子を投げてきた。



バジッッ…



「ブハッッ!
おい!顔に投げんなよ~」


「アッハハハ~
なんなら埋めてあげようか?」



あ…



雫ちゃんが笑った。



無理とかじゃなくて
本気で笑ってる。



こんな顔で笑うんだ。




ロボットみたいな
冷たい笑顔なんかじゃなく、無邪気でくしゃくしゃって笑うんだ。




嬉しい。



本気で嬉しい!




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