涙雨[ナミダアメ]
「なんかゴメン。
ああ見えてアイツいいやつなんだ。」

これは最近思ったこと。
何かと俺を気にかけてくれてるし、今だから気づけたことかもしれない。

「いいの。いいの。
それに、彼女の言うとうりかもしれないから。」


「へ?」


「依存。
自分で言うのもおかしいかもしれないけど…
秀は、私が好きとかじゃなくて、ただ私に依存してるだけなんだと思う。
愛してるって言われても
その瞳は冷たいんだ。」



「雫ちゃん…」



「あ、ゴメン!
食べよっか!」



雫ちゃんは、アイツの話になるとやっぱり悲しい顔をしていた。




丁度運ばれてきた料理を口にした。


「うま~」


「高校の頃ね、メイカと朝まで無駄にいたりさ、
秀とケンカしたときは
ファミレスで1人でいたりしてたんだ~」



「うん。」



「だからね、ファミレスって何か思い出があるってゆうか…
こおゆう普通のことでいいの。高いレストランとか
高いブランド品とかがほしい訳じゃないの。

普通のことが楽しくて
嬉しいんだ。






何気ないことが楽しい。



俺も少し前までは気付かなかった。


雫ちゃんと一緒にいるだけでも楽しいんだ。



「今日ね、麗夜くんと一緒にいて思ったの。
何もしなくてもいいの。
一緒にいるだけで楽しくて、幸せ感じるんだ。」


「本当に!?
俺、そういってくれるだけで嬉しい。」


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