涙雨[ナミダアメ]
まだ夕方の、ネオン街。


きらびやかな夜とは違った雰囲気。



「つーか、こんな所に来てどこつれていく気?」


「此処だよ。」



冷たい瞳と冷たい笑顔で
笑うとゴールドの扉に入って行った。


「クラブgold。
此処って…高級クラブじゃん!」


華やかな店内で
綺麗なお姉さんとハグを
している彼氏がいた。


「秀、会いたかった。」


「サユキママ、久しぶりだね。」



雫ちゃんに依存してるくせに、自分はちゃっかりしてんじゃん。



「ッッチッッ…」


「サユキママ、今日は
あの子の相手を頼むよ。」


「あら、若い子じゃない。いらっしゃい。名前は?」


紫の着物に髪の毛を結っていて着物美人だ。



顔も嫌いじゃない。



「麗夜…。」


「立ち話もなんだし、
奥いきましょ。」



そう言って、奥の席に座った。


つか、クラブって始めてきたけど、すげえな。



いい匂いする。




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