涙雨[ナミダアメ]
「雫ちゃん!!
おい、テメエ等雫ちゃんに何したんだよ!此処はどこだ!」



「うっわ~起きたよ
あんなつえー睡眠薬飲まされた癖に、よく目覚めたな~」



俺とタメくらいの男が
ニヤニヤしながら来た。



「お前か?雫ちゃんを殴ったのは!」


「バーカちげえよ。
雫さんに手だしたら
俺等の首なくなるから。
秀さんも恐ろしいよな~
あんなんなるまで、自分の女殴っちゃうんだからよ。」


あの野郎…



殺す…




雫ちゃんをあんなんなるまで、やるなんて…



「アイツは、アイツはどこだよ!!アイツを出せ!」


「ガタガタうるせえな。
お前、霧島麗夜だろ?」



「だったら何なんだよ…」


「ん~、死なない程度に痛め付ける。
とどめは、秀さんがさしてくれっからよ。」



「……ウッッ…」



ドスッッと鈍い音をたて
振り落とされた固いもの。


金属バットだ。



「いってえな…
何すんだよ…」


「ん~なかなかしぶてえな。松山さーん、コイツなかなかしぶてえよ!」



松山…?



どっかで聞いたことのある名前だ。



ツカツカと音をならし、
俺の前にやって来たのは…



「お前…ッッ…」


「やあ、霧島くん。」



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