涙雨[ナミダアメ]
コツコツコツコツと
靴が鳴る音がした。



妙に静かな倉庫だった。



聞こえるのは雨の音。





男たちは、どこかへ行った。


いるのは、秘書と
俺と雫ちゃんだけだった。



「雫、もう大丈夫だよ。」



アイツだ。


雫ちゃんの彼氏が黒いスーツで現れた。





俺は、守に電話を気づかれないようにかけた。



通話のままにして…



俺は痛みを堪えて、立ち上がった。



「麗夜くん!」


「大丈夫。
待ってて。」




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