涙雨[ナミダアメ]
次の日。

私は、洋風の一件家の前にいた。


今日は、家庭教師のバイトの日。


インターフォンを鳴らすと、すぐに扉が開いた。


出て来たのは、麗夜くんではなく、麗夜くんのお母さんだった。


「あら、京野先生!
いらっしゃい!」


いつもの、ヤン服じゃなくて今日はお洒落な格好をしている。


どこか出掛けるのかな?


「こんばんは。
お出掛けですか?」


「うん。
ちょっと急な用事が出来て!悪いんだけど、バカ息子をよろしくね。」


「ええ。
気をつけていってらっしゃい。」


「あ、用心棒つけといたから安心して♪」


そう言って出掛けていった。


< 32 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop