涙雨[ナミダアメ]
それから、一度だって
恋とかはしなかった。


そんなメイカが、
守くんは違うって言ったんだ。


「守といるとさ、なんてゆうか素がでるというか…」


「甘えん坊になるんだね~」


メイカの甘えん坊は、
超可愛い。


本当は、離れたくないって泣く子なんだよ!


「雫、ぶっ飛ばされたい?」


「あ~照れた照れた~」


顔真っ赤だし~


「なんてゆうかさ、
守なら大丈夫かなって思うんだよ。
キスされた時に思った。」

今、サラッと言ったよね。


キスッッて。


「ええーッッ!!
キスしたの!?守くんと!?」


「喚くな…恥ずかしい//
昨日、守がさいきなり…
けど、嫌じゃなかった。」


「それって、メイカ…
守くんのこと好きなんじゃないの?」


「だーからわかんないんだってば!
向こうもはっきりしないし!わかんないんだってばー!」


そう言って頭をぐしゃぐしゃとした。



メイカがそこまで守くんに心許してるんだ。


好きだって認めないのは怖いから。


メイカは誰よりも臆病だから。



私も臆病なだけなのかな…


秀じゃない人を好きになったら
今の自分じゃいられなくなるのが…



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