涙雨[ナミダアメ]
「男の子って感じの部屋ですね…」


雫ちゃんは苦笑いを浮かべていた。


ガーン!!
絶対引いたじゃーん…


「雫ちゃん今片すから、
ベッドの上座ってて!ごめん!」


「は、はい!」


俺に言われて、戸惑いながら雫ちゃんは座った。


あーぁ、こんな可愛い雫ちゃんが家庭教師だとはな~
家庭教師じゃなかったら
今すぐ抱いてたのに。


んなことより、片さねーと。


とりあえずゴミをササッとまとめてゴミ箱にぶん投げて…

で、俺の宝物たちはクローゼットに押し込むか。

そう思い、クローゼットを開けると…


ドサドサドサッッ!!


「ゲッッ!!」


この前に女を連れ込んだ時に
しまいこんだ服たちが流れてきた…


「あの~麗夜くん掃除手伝いましょうか?
これじゃ勉強できないし…」


「ごめん…手伝って!!
それとさ、何で敬語なの?」


「麗夜くんは生徒ですし。」


「変なの~
普通さ、生徒だから敬語なしじゃん?
だからさ、敬語なーし。」


「でも…」


「あとさ、緊張しすぎじゃね?
別にリラックスしてよ。
わかった?」


そう言ったら、笑ってうなずいた。


なんだろ。
雫ちゃんの笑顔って違和感あるな。

なんか、本気で笑っていない感じっつーの?


まるでロボットが機械的に笑ってる的な…


とにかく、雫ちゃんの笑顔に違和感を感じた。



< 8 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop