涙雨[ナミダアメ]
「秀、結婚って…」


「大学卒業がいい目安かなって思って。
俺は雫の全てが欲しいんだ。結婚して欲しいんだ。」


メイカは同様して、
シャンパンを一気に飲み干した。


「あの…秀さん。
今のプ…プロポーズ?」


「そうだよ。
大事なことだから、親友のメイカちゃんにも聞いてほしかったんだ。」


優しく微笑む秀。


「嬉しいよ…秀。」


4年一緒にいるんだ。
だからそろそろ結婚っていうのもありだと思う。



だけど、
だけどね。



今すぐに返事はできないよ。



だって…



やっと見つけた教師になりたい夢がある。


それに…


「雫、今すぐに結婚しろとは言ってないんだ。
後2年大学生活がある。
だから…ゆっくり答えを考えて欲しいんだ。
俺はね、雫と一生一緒にいたいから。
誰にも渡さない。」


そう言った秀の目はとても真剣で
メイカにも渡さないと
言っているようだった。




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