涙雨[ナミダアメ]
「麗夜くんこれどこにしまう?」


「わっっ!!ち…違うんだよ!これは…ね?ほら…
守!守のなんだよ。」


雫ちゃんが持っていたのは俺の宝物たち…


「高校生だもんね。
持っていて当然だよ。」


なんか…恥ずかしッッ


「つかさ雫ちゃんいくつ?」


「21だよ。」


「そんな変わんないんだ。18と21。3こしか変わんないね。」


「そうかな~
高校生からしたら二十歳越えたらオバサンでしょ?」

「何言ってんの?
年上のがそそるじゃん。
大人の色気的な!?
ま、雫ちゃんは可愛らしい感じだけど。」


「可愛らしい?どこが?」


「なんかさ、こう守ってあげたくなる感じ?
チワワ!!雫ちゃんはチワワだよ。」


「なにそれ。アハハ…」


やっぱり変。
笑ってんのに笑ってない。
目は悲しいめをしてんのにそれを必死に隠してる感じがする。


そのせいで余計に守りたいって思うのかもな。


俺って、女を守りたいなんて思ったことないのに



「雫ちゃん、そーいえばさ眼鏡してなかった?」

そう言うと、突然慌てて
立ち上がった。

「あッッ!!いけない!
怒られちゃう!」

怒られちゃう?

「誰に?」


「ちょ…ちょっと脱衣場に取りに行ってくる!」


何だ?
すっげえ焦ってたけど…


雫ちゃんって謎な女。


気味悪いと思ったら
ちょう可愛いし。


けどなんか違和感あるし。


謎。


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