涙雨[ナミダアメ]
「なあ、お前まで何でいるんだよ!」


「……スー…スー…」


「ってはあ!?
寝てるし!おい守!人のベッドで寝るなー!」



「……メイカ…」


うわ…


コイツ今寝言言ったよ~


しかもメイカちゃんの



「キモイ。」


しょうがねえか。
寝かしといてやろう。



しばらくすると、


ガチャ…


「こんばんは~」


「雫ちゃん!!
ん?てか何でストール?」

スーツ姿に何故か首にストールが巻いてあった。


「これは~その…」


まさか…
俺はとっさに雫ちゃんに近づいた。


すると、ギュッと目をつぶって…


「ごめんなさいッッ!
ごめんなさい!」


「えっ…雫ちゃん!」

「お願いやめて…」



怯えきったその体は、
ガタガタと震えていた。



俺はそっと雫ちゃんを抱き締めた。



雫ちゃんの体は見た目以上に細くて、
壊れてしまいそう。


「雫ちゃん?
大丈夫。俺はなにもしないから。」


震える背中を優しく撫でた。



また…アイツに殴られたんだな。


首ってことは…
首しめられた!?



何で雫ちゃんがこんな目に逢わなきゃならないんだよ…



悲しみと怒りが交差する。


「麗夜くん…いいにおい…」


「…へ?//」


ヤバイ…
そんなこと言われたことないから、ドキドキが…


つかこの状態…

かなりやばいよね。



腕の中に雫ちゃんがいるんだから。


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