ヴァニタス
それは自分が食べたいだけなのか…と思った私に、
「さっ、早くレジへ持って行こう。
新鮮なうちに食べないと、美味しくなくなっちゃうよ」
武藤さんは私の手をひくと、一緒にレジへ向かった。
やっぱり、武藤さんは変わっていると思った。
警察へ行ったご褒美とか、俺からのプレゼントだって言って、私の手にりんごを押しつけたり。
かと思ったら、自分が食べたいからと言う理由でりんごを1個手にとったり。
でもそんな変わったところすらも、私は好きだと思ってしまう。
恋に落ちると、その人の全てを好きになってしまうんだと思った。
彼のしゃがれた声も、油絵の具の匂いも、変わったところも、私は全部好きだと感じてしまった。
「さっ、早くレジへ持って行こう。
新鮮なうちに食べないと、美味しくなくなっちゃうよ」
武藤さんは私の手をひくと、一緒にレジへ向かった。
やっぱり、武藤さんは変わっていると思った。
警察へ行ったご褒美とか、俺からのプレゼントだって言って、私の手にりんごを押しつけたり。
かと思ったら、自分が食べたいからと言う理由でりんごを1個手にとったり。
でもそんな変わったところすらも、私は好きだと思ってしまう。
恋に落ちると、その人の全てを好きになってしまうんだと思った。
彼のしゃがれた声も、油絵の具の匂いも、変わったところも、私は全部好きだと感じてしまった。