ヴァニタス
その声に、私の躰が震えた。
ウソ、でしょ…?
恐る恐る声がした方へ視線を向けると、
「――南部、さん…」
悪魔が、私たちの目の前にいた。
私の見間違いであって欲しいと思った。
だって悪魔は、警察に捕まったはずでしょう?
そう思った私の頭の中を呼んだと言うように、
「警察のヤツらはバカなものだな」
悪魔がバカにするように笑いながら言った。
「わずかな取調と厳重注意で僕を釈放してくれたよ」
そう言った悪魔に、私は声が出てこなかった。
「――厳重注意で済んだから、また果南ちゃんの前に現れたと言うのか…?」
そう質問をした武藤さんに、
「そうだよ、だって彼女は僕の恋人じゃないか」
悪魔が答えた。
ウソ、でしょ…?
恐る恐る声がした方へ視線を向けると、
「――南部、さん…」
悪魔が、私たちの目の前にいた。
私の見間違いであって欲しいと思った。
だって悪魔は、警察に捕まったはずでしょう?
そう思った私の頭の中を呼んだと言うように、
「警察のヤツらはバカなものだな」
悪魔がバカにするように笑いながら言った。
「わずかな取調と厳重注意で僕を釈放してくれたよ」
そう言った悪魔に、私は声が出てこなかった。
「――厳重注意で済んだから、また果南ちゃんの前に現れたと言うのか…?」
そう質問をした武藤さんに、
「そうだよ、だって彼女は僕の恋人じゃないか」
悪魔が答えた。