スイートナイト
ほら、何にも言えないんじゃないの。

「静希は、いい奥さんだと思ってる…。

料理が上手で、夜遅くまで俺の帰りを待ってくれていて…」

ポツリポツリと思い出すように言う優に、
「私が毎朝、パンを食べたいと思っていたことに気づかなかったの?」

私は言い返した。

「えっ…そうなのか?」

優は初めて聞いたと言う顔をした。

「な、何で言ってくれなかったんだよ!」

強い口調で言った優に、
「私があなたにあわせてたことに気づかなかったんでしょ?

私の体調が悪い時に朝ご飯にパンを出したら、あなたは嫌な顔をした。

それ以来、私は毎朝優にあわせてご飯を出していたのよ」

私は冷たい声で言い返した。
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