スイートナイト

美し過ぎる悪魔

静香と別れた後、サイゼリアで久しぶりに1人で夕飯を食べた。

1人ご飯なんて学生の頃以来だよね?

私はそんなことを思いながら、カルボナーラとデザートのイタリアンプリンを食べたのだった。

それから閉店間際のスーパーマーケットで少し買い物をした後、巽が待っているマンションへ向かった。

「だから、つきあえないって言ってんじゃん」

巽の声に私は足を止めた。

今日は早く帰ってきたんだ。

私はそんなことを思ったのと同時に、巽が誰かと一緒にいることに気づいた。

とっさに私は電柱に身を隠すと、そっと覗き込んだ。

巽…と、色素が薄い茶色の巻き髪が特徴的な女がいた。

いや、女の子と言った方が年齢的には正解かも知れない。

ドレスを身にまとっているところを見ると、巽の同業者かも知れない。
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