スイートナイト
「嫌ッ!

離して!」

「静希、頼む!

戻ってきてくれ!

離婚なんて考え直してくれ!」

「離して!

絶対に戻らない!」

必死で抵抗する私だけど、優の力がそうさせてくれない。

「静希!」

優に強く両手を引っ張られ、私は外へと出てしまった。

「俺が悪かった!

俺が悪かったから戻ってきてくれ!」

「離してよ!

戻りたくない!

…きゃっ!」

優に突き飛ばされるように、タクシーに乗せられた。
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