スイートナイト
「とにかく、もう2度と離婚なんて言葉を口にしないで欲しい。

これからは俺が静希のために生きるから、もう2度と離婚なんて考えないでくれ」

優は話を終わらせると、炒飯を口にした。

「“静希のため”って、何よ!?

私のためを思っているんだったら今すぐ離婚してよ!」

「静希」

怒鳴った私に、優が止めに入った。

「優は世間体を大切にしたいだけでしょ!?

周りから白い目で見られたくないから、妻に逃げられた男だと言われたくないから、そんなことを言っているんでしょ!?

何が私のためなの!?

私のためを思っているんだったら離婚してよ!」

すっかり冷たくなった炒飯の皿を優に向かって投げつけた。
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