スイートナイト
「な、何?」

ゴーインで俺様なのは相変わらずだけど、何かちょっといつもと違うような気が…。

「今、雫さんに心が動きかけただろ?」

「えっ、ええっ?」

動きかけたって…。

「頼もしいとは思ったけど…」

「それを動きかけたって言うんだよ」

巽はそう言うと、後ろから強く私を抱きしめた。

「雫、出るぞ」

「あ、はい」

真鶴さんは雫ちゃんの手を引っ張ると、その場から立ち去った。

バタンと、ドアが閉まった音が部屋に響いた。
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