スイートナイト
ベビーフェイスのその顔立ちに、私の心臓がドキドキとさっきよりもうるさく鳴ったのがわかった。

「へえ、この人が…」

静香は納得したと言うように、うんうんと首を縦に振っている。

確かに、帝さんの記録を打ち破ったナンバーワンだと納得できる。

「あなたが帝さんの奥さんの桜静香さんですか…。

彼が好きになるのもよくわかる」

納得したと言うように言った巽くんに、
「どうもありがとう。

初めまして、西園寺静香です」

静香は丁寧にお礼を言った後、自己紹介をした。

「香坂巽です、こちらこそ初めまして」

巽くんも丁寧に自己紹介をした後、頭を下げた。

礼儀正しいんだな。

それだけで、彼の育ちのよさを感じた。

そう思った時、巽くんと目があった。
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