スイートナイト

極上の甘い夜は、彼と

裁判から半年が経った。

「カンパーイ!」

私と巽はベッドのうえでシャンパンが入ったグラスをあわせた。

高級ホテルのスイートルームで過ごす、2人きりの夜。

「俺、人生の中ですっげー嬉しい」

シャンパンを1口飲んだ後、巽が言った。

「私もすごく嬉しい」

私はそう言って笑った。

「ナンバーワンになった時も嬉しかったけど、今が1番嬉しい。

だって静希が、やっと俺のものになったんだから」

「もう、巽ったら」

そう、今日私たちは入籍した。
< 183 / 186 >

この作品をシェア

pagetop