スイートナイト
そう言った巽くんに、
「あ、そうなんだ…。
へえ、ふーん…」
目の前に彼がいる訳でもないのに、何故だか横に視線を向けていた。
「それで、静香とミュージカル観に行くの?」
そう聞いた私に、
「誰が静香さんと行くって言ったんだよ。
第一、静香さんは結婚してるだろうが」
巽くんは呆れたように返した。
…そうだった。
私、巽くんの中では結婚していないことになっているんだ…。
自分がついたウソなのに、どちらがウソでどちらが真実かわからなくなってしまった。
ウソって、本当につくものじゃないわね…。
「静希さん、明日ヒマだったら…」
巽くんはそこで言葉を着ると、
「俺と一緒に、行かない?」
「あ、そうなんだ…。
へえ、ふーん…」
目の前に彼がいる訳でもないのに、何故だか横に視線を向けていた。
「それで、静香とミュージカル観に行くの?」
そう聞いた私に、
「誰が静香さんと行くって言ったんだよ。
第一、静香さんは結婚してるだろうが」
巽くんは呆れたように返した。
…そうだった。
私、巽くんの中では結婚していないことになっているんだ…。
自分がついたウソなのに、どちらがウソでどちらが真実かわからなくなってしまった。
ウソって、本当につくものじゃないわね…。
「静希さん、明日ヒマだったら…」
巽くんはそこで言葉を着ると、
「俺と一緒に、行かない?」