スイートナイト
「…よし、これでいいかな」

少ない洋服の中から選んだのは、タートルニットに膝丈のシフォンスカート。

これにコートを羽織って、ブーツを履けば…地味と言えば地味だけど、あんまりハデなのもどうかと思うしね。

明日着て行く服をクローゼットの中にしまっていたら、
「ただいまー」

玄関から優の声が聞こえた。

えっ、今何時?

時計に視線を向けると、9時を過ぎたところだった。

夕飯を食べてから服を選んでたから、時間の感覚が全然わかんなかった。

と言うか、珍しい…。

いつもは夜中の1時とか2時に帰ってくるのに…。

いつもよりも早い帰宅に戸惑いながら、私は優を迎えるため、玄関に向かった。
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