スイートナイト
「もう1度言う。

俺は、静希が好きだ」

もう1度好きだと言ってくれた巽くんに、自分の目が潤んだのがわかった。

「――私、も…」

出てきた声は、震えていた。

もう迷わなくていい。

もう隠さなくていい。

夫のことなんか、もう関係ない。

巽くんは、私に好きと言ってくれた。

ウソとか関係なく、こんな私を好きだって告白してくれた。

「私も、あなたが好き」

声が震えてかっこ悪かったけど、巽くんに自分の気持ちを告白した。

彼に好きだと言った。
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