スイートナイト
また奥の方へと戻ろうとした雫ちゃんに、
「ねえ、雫ちゃん」

巽が呼び止めた。

「彼氏の相手してくんね?

さっきから真鶴さん、静希とばっか話してるの」

「えっ、その…」

巽からの突然のお願いに、雫ちゃんは戸惑っている。

「雫、つきあえ。

巽がうるさい」

「えっ、真鶴さんもですか?」

「何だよ、嫌だって言うのか?」

「あー、はい…」

真鶴さんの圧力に負けたと言うように雫ちゃんは首を縦に振った。
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