放課後ラプソディー
桃先輩と階段の踊り場で向き合う形になる。

もしかして、もう振られる?

そりゃ彼氏がいたら後輩からの告白なんて先延ばしにして返事考える余地もないよな。

「…好き…」

「へ?」

桃先輩が口を開いた。

その声に思わず間抜けな声が出る。

「私も、瞬君が…っ…好きです…」

これは、夢?

目の前には顔を真っ赤にして、涙目の桃先輩。

「まだ、わかんないことばっかりだけど、私も言いたくなったから…」

これって、もしかして、告白の返事?

桃先輩は、好きって言ってくれた?

「俺で、いいんですか?先輩、星野先輩と付き合ってるじゃ…」

自分から告白したくせに、そんなことを聞いてしまうほど俺の頭の中はグチャグチャで。

思考回路がついていかない。

「こうちゃんは幼なじみだよ。…瞬君こそ、彼女いるんじゃないの?」

はっ?

俺に彼女!?

そんなことあるわけ無い!

「いませんよ!俺が好きなのは、桃先輩です。」

もう一度、確かめたくて、ゆっくりと言った。
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