放課後ラプソディー
「返事は桃のコンクールが終わったら聞かせてほしい。」

こうちゃんの目は、いつもの優しい目と違って、真剣そのもの。

本気、なのかな。

私、告白されたんだよね!?

ど、どうしよう!?

しかも今までまるで兄妹みたいに育ってきたこうちゃんに!

確かに少女漫画とかではよくある展開だけど、まさか私みたいな地味で大して可愛くもない子と、こうちゃんみたいにかっこいい人気者。

こうちゃんならもっとお似合いの人、たくさんいるのに。

「桃?俺は本気だからね。…本当にずっと桃が好きだから。」

そんな顔されたら、何も言えないよ。

本気なんだってことはよくわかったけど、でも、どうしよう。

だって断ったら、今までうまくやってきた幼なじみの関係が壊れちゃうかもしれない。

気まずくなっちゃったりするのは、絶対に嫌だよ。

でも、じゃあ付き合うの?

こうちゃんのこと、まだ恋愛感情として好きなのかも自分でわかっていないのに、付き合えるの?


< 69 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop