放課後ラプソディー

「へえ、そうだったんだ…」

夏休み最後の日、今まであったことをちいちゃんに報告。

ちいちゃんは驚きながらも私の話を聞いてくれた。

「でも、幸太君、桃のことこれからもきっと大切にしてくれるよ！ほら、今日は楽しも！」

そう言うと、駅のホームに入っていく。

今日はちいちゃんと原沢君、そして速水君と四人で映画に行く約束。


切符売り場の前にはすでに原沢君と速水君の姿が。

ちいちゃんに気がつくと、原沢君はものすごく嬉しそうに手を振った。

なんだかんだ言って、多分まだ原沢君はちいちゃんのことが好きなんだろうな。

それにしても、どうしてこのメンバーなんだろう。

確か今日見る予定の映画は吹奏楽をテーマにした青春映画だけど、私、こうちゃん以外の男の子と出かけるの初めてだし、どうすればいいのかよくわかんないよ。

「水橋！内宮！はい。」

私達が近づくと、切符を手渡してくれる原沢君。

「あら、原沢、気が利くー！」