放課後ラプソディー
私、わがままだよね。

「桃、待ってるだけじゃ何も始まらないんだよ。何もしなかったら前には進めない。」

だけど今、自覚したばかりなのに、もう少し片思いでいたい。

自分でもまだ頭の整理ができていないのに。

まさか一つ下の後輩に恋してるとは思わなかった…

「ちいちゃん、ごめんね。私、もう少し片思いでいたい。」

そう言うと、ちいちゃんは私の頭を撫でて。

「…初恋だもんね、ごめん、ゆっくり進んでいくほうがいいよね。あたし、急かしちゃってごめんね。」

小さい頃からちいちゃんにはいろんな相談に乗ってもらったけど、初めて恋愛相談をした。

「でも私、嬉しい。」

恋って何なのかよくわかってなかった自分にも、やっとこういう気持ちをもつことができて、嬉しい。

ずっと憧れてたんだもん。

瞬君が、好き。

頭の中で繰り返す。

そうすればそうするほど、自覚が出てきて、なんだか恥ずかしいような。

瞬君のことが、好きなんだ。
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