妖怪さんはご結構!
「おーっす藍人!どうしたんだよ」


「あ、いや…寝不足で、さ?」


「いやこっちが聞いてんのに疑問形かよ」


俺のゆういつの友達、橘 健太(タチバナケンタ)。
何気なくすごく優しいし、
頭も比例してよすぎる。

俺はこいつの事を憧れていて、大好きな親友なのだ。


『どうなさいました、という質問に寝不足とはありえない失態ですよ?

それだから御主人様は低脳なのです。』


「おい、言い過ぎだろ…って…誰?」


『私の事はそちらの御主人様に聞いてください。
それに私は転校してきたので
知らないのは当たり前だと』


俺は、固まって筋肉が動かなくなっていた。

朝、いつも通りに外をでようとすると、はに…葉…ハニー…?と家の前で正座しながら変な会話をした。


死神だとか、守るとか。


詳しくは秘密らしい。

聞いても聞いても何も答えないし、メイドのままついてくるから通りすがりの人はなんとも言えないような顔をして過ぎ去っていった。


御主人様と呼ばれた挙句、こんなところをみられるなんて最悪…、ありえない!


「ごしゅ…?おい、藍人まさか彼女か!?」


「は、はぁ?!ちげーよ!
ただ、ついてきて…」


「またまたぁ〜。あ、えーと…
そちらの彼女は職員室わかるかな?
つれてこうか?」


『本当ですか?
では、お言葉に甘えます』


流石、健太だと思う。

なにはともあれこれでやっと離れられる。

あばよ、メイドさん…
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