あたし、猫かぶってます。
「早瀬くんには関係ないよー」
ニコニコして言うけど、内心は笑ってない。知奈ちゃんのところ行けばいいのに。
「なんだよ、俺ら親友じゃん。」
「え…っ!?」
親友なの!?親友って友達の最終形態みたいなやつだよね?早瀬とあたし、親友なの!?
「…って、結衣。顔真っ赤。」
いつの間にか真っ赤になっているあたしの顔。だって親友とか初めて言われたんだもん。
「いや、えっとね、なんていうか…」
あたしの一番好きな友達は知奈ちゃん。だけど、早瀬が友達になりたいなら、仕方ないからなってあげてもいいよ。
「早瀬くんがあたしと友達なりたいならなってあげてもいいよ!!別にあたしはなりたいなんて思ってないけど!」
「…ツンデレかよ。」
そう言って早瀬は笑ってあたしの頭を撫でる。やばい、また友達出来ちゃった。あたし、実は友達作りの天才?
「知奈ちゃんのことも、よろしくね。」
さりげなく知奈ちゃんをアピール。あたし、天才じゃない?