片想い協力者は無愛想ヤンキー!?(番外編)
教室に向かうと…
『あ、おはよー!!』
『よ!!葉月!』
『奏、おっせーぞ!!寝坊か?』
そんな声が聞こえる。
『おはよ!!てか、寝坊じゃねぇから!!』
いつも通り、みんながいる輪に入る。
だけど…。
不意に白山さんと目があった。
白山さんは窓際の一番後ろ。
俺は廊下側の一番前。
つまり…席が正反対。
だから、そんなに視線が合うことはないのだが、不意に合った。
俺を見る白山さんは悲しそうな顔をしていた。
…?
だけど、すぐに視線をそらす。
白山さん…?
じーっと白山さんを見ていると要に声をかけられた。
『…奏?』
『え?あ、わりぃ!!よそ見してた!』
そう言うと一斉に笑い出す。
『寝惚けてんだろ?やっぱ寝坊したんじゃねーのか~?』
『違うって!』
そう言って笑う。
白山さんの心に気づかずに。