ここに在らず。
…でも、だとしても、なんとかここから上手く言い訳をしなければならない。可笑しいと思われないくらいの、誰にでも起こり得る理由を考えないと…流石にこれ以上は、色々な事を話す訳にはいかないと思った。なるべく穏便に、なるべく罪を軽くするために…
そしてどうにか上手く言い訳をしようと思考を巡らせ始めたその瞬間、言葉が耳に入ってきた。
「…そうやって言い聞かせるくらいに、あんたは夢であって欲しい訳?」
…それに私は、思わず溜息をつきたくなる。何度言ったら分かるのかと、言いたい気持ちがここまで来ている。