ここに在らず。
「…そんなの嫌です。そんなの、そんなの嫌…」
望む訳無い。そんな事を望む訳が無い。
「私だって、未来が見たい。私にも未来が欲しい。私の存在を認めて欲しい」
そう。私にだって権利が欲しい。私もみんなと同じようになりたい。ずっと前から望んでた事はただ一つ。
「私も…仲間に入れて欲しい。もう孤独は嫌です。もう、一人ぼっちは嫌…!」
思いの丈を、打ち明けた。溢れ出たというか流れ出たというか。こんなことを言うのは久し振りで、区別のつかない子供のすることだと思った。そしてずっと表に出さないようにするうちに、出し方すら分からなくなったのはこの気持ち。
「でも、でもどうしようも無いんです!私、どうしたらここから出られますか?どうしたら私もみんなと同じようになれますか?」
「……」
「私にも未来が見えるようになりますか?」
私の言葉だけが暗闇に響き渡り、それはまた暗闇の中へと消えていく。何故だろう。何故見えないのだろう。何故暗闇は消えないのだろう。思いをぶつけた分だけ暗闇も濃くなっていく気がするのにーー何故こんなにも、胸が騒ぐのだろう。