ここに在らず。
込み上げてきたそれを吐き出す。…嘔吐した。どうして?どうしよう。なんで?嫌だ!それを頭で思いながらも身体は欲求に素直で、私の意思も無くそれは続けられる。
涙が出ていた。きっと嘔吐による、生理的な現象だ。…それなのに、
「うぅ…グスッ……おえ…っ……グス」
止まらないそれのせいか、私はとても悲しくて虚しかった。受け入れるしか無いと分かっている私に、そんな感情は無意味だというのに…涙と共に、止めど無くそれは溢れてくる。私は、泣いている。
「…グスッ…ふぅぅ…」
気づくと嘔吐は止まっていた。でも…涙は止まらなかった。