ここに在らず。
泣きながら私は尋ねた。どうしてこんな事をしてくれるの?どうして分かったの?どうしてそんな顔をしてくれるの?
どうしてあなたは…ここに居るの?
「…トウマだ」
そんな分からない事だらけの私の中。心に声が、名前が降ってくる。…そうだった。こんな事が、前にもあった。前のあの時と同じ、それはあの時の彼。
「君の目の前に居る俺が俺だ。あの時の約束通り、君をーー助けに来た」
あぁ…やっと会えた。
この人が、ずっと私が求めていた…ずっと私を見てくれていた…
「…トウマさん」