ここに在らず。


脳は眠ったままで、身体は起きている?身体が起きているから私は勝手に歩き出し、離れを出て、トウマさんのもとへと行っている。でも脳は寝ているから、その間の記憶が私には無いと…そういうこと?


自分の身に起こっていたというその現象。まさかと思いつつも、そうだとしたのなら確かに説明がつくような…とも思う。そして私は、そんな現象に似たような話を何処かで読んだような、それとも聞いた事のあるような気がして、頭の中の記憶の扉を片っ端から開いてみた。


なんだろう、眠っている間に行動する……そんな話を……あっ、


「それってもしかして、夢遊病…みたいなものと、そういうことでしょうか?」


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