ここに在らず。
テレビの上に時計がある。時刻は8時40分。…ん?8じ、40ぷん?
「っ‼︎ わ、私、学校っ‼︎ 」
思わずガタンっと立ち上がる私。するとそんな私に驚いたトウマさんは目を丸くしたのだけれど、それも直ぐに元に戻り、落ち着いた様子で「あぁ、それなんだけど」と私に告げる。
「話はついてるそうで、いつからでも良いそうだ」
「…え?いや、いつからって、」
「登校するのを、だよ。君が来れるようになったらで良いんだと。卒業には問題無いらしい。だからまずは身体を治す事からだ」
なんて、当たり前の事のように当たり前のような顔をしてトウマさんは言う。でもそんな現実、私にはさっぱり理解出来なかった。