ここに在らず。
あ、いや、関係といえば、そういえば先程、トウマさんは私の保護者だという事に…ってあれ?つまりそれって、私達は家族みたいな関係に近い…というか、むしろ家族だという事に?つまりトウマさんは何?私のお父さん?
…そうか、あのスキンシップなんかはお父さんが泣いてる娘を宥めるように、というなら納得する。だから寝てしまっていた私を抱き上げて連れて行こうなんて、そんな風に思ったのだろうか。そうか、前からそう思っていたという事ならそれで辻褄的にも合う。ずっとトウマさんは私を娘のように可愛いがってくれて…いや、でも10歳しか違わないんだから流石に……あ、分かった。
「それってお兄さん?」
「ん?」
「あっ、いえ、その…なんと言いますか…えっと」