ここに在らず。
そんなトウマさんの突然の提案に、私とナツキさんは二人揃って反応を示す事になったりする。…しかしいまいち状況が飲み込めていない私。という事で、それに代わってその次の真意を尋ねる役割を担うのは、ナツキさんの方になった。
「い、いやいやトウマさん、今更言われても、俺的には結構気合い入れて来た訳なんですけど!引き継ぎとか全部終わらせて備えて来た訳なんですけど!それが土壇場で今のそれ?可笑しいでしょう!何でなんですか!」
思わず一歩足を前に踏み出しながら、勢いに乗ってナツキさんは尋ねる。しかしそんなナツキさんの様子など何とも思っていないかのように、しれっとした顔でトウマさんは答えた。
「あぁ、おまえじゃ無い方が良いかもなと思って」
「いやっ、だからそれが何でだって、 」
「おまえの話し方は疲れるし、分かりづらいから誤解を生む。それを今思い出したというか、今変わって無い事に気がついた」