ここに在らず。
目の前に、突如現れた日常。私は驚きと共に…孤独感と絶望感に包まれる。
忘れていた。それはきっと、一人では無かったから。…でも私は、あそこでは一人だ。
よくそんな場所に居たなと思った。そしてよくそんな場所に戻ろうと思えたなと、そう思った。きっと少し現実離れした生活に、私は勘違いしていた。私はもう変わったような気がしていた。もうあの頃とは変わったのだと。あの頃とは私を取り囲む世界が、そして私が違うのだと。でも…変わらないものもある。
あの場所は変わらない。そして私も…何も変わってはいない。
何が向き合いたいだ。何が対等になりたいだ。私は私の価値を勘違いしている。私は私、どうしようも無く無駄で、何処までいっても何も無いーー生きている意味の無い、存在だ。