ここに在らず。
辛かった。
なんだか毎日、辛かった。
トウマさんと居る時間、それだけが幸せで、そんな時間がずっと続けばいいと、ずっと傍に居たいと願っていた。
でもそれは、昔の私の願いでもあるし、今の私の願いでもある。だとしたら、昔の私とは一体?
それはずっと寂しくて辛くて苦しんでいた私。大嫌いで、価値なんて見出せなかった…生きる意味すら見つけられなかった、そんな真っ暗な私。
それに向かっている今、今の私は私の願う未来へと向かうために、幸せになるそのためにそんな自分へと戻る事を決めたはずなのに…それなのに、私には未だ幸せが見えない。
トウマさんの傍に居たい。だから傍に居られるような人になりたい。それには昔の私で居る事が必要で、でも昔の私は私の大嫌いな私で、そんな私に近づこうとする程に私は今の私の現状が恐ろしくなる。
今の私と昔の私、いつの間にかこんなにも違うものになっていたなんて。こんなに違う私では、こんな私のままでは絶対にトウマさんは認めてくれない。それはまるでその日がすぐそこまで来ているように感じて、私はとても怖くなるのだ。